■ 抄録・要旨
| 廃棄物埋立地9箇所及び不適正処理現場2箇所を対象とした埋立地ガスで、低濃度ではあるが地球温暖化係数が310と高い亜酸化窒素ガス(N2O)を対象に調査・解析した。
151試料のガス成分のうち、N2O濃度は0.004〜110ppmvであり、その半数以上が大気よりも低濃度であるとともに、O2やCH4濃度とはわずかな相関がみられた。なお、高濃度のN2Oが測定された上位16試料は、嫌気性埋立あるいは不適正処理現場であったという結果であった。
また、幾つかの調査地において、場内観測井が浅いほど、あるいは場内観測井よりもガス抜き管の方がN2O濃度が高かった。これら埋立地のガス抜き管周辺では、好気的な硝化反応過程でN2Oが生成したと考えられた。
ガス放出量については、嫌気性埋立ではCH4、準好気性埋立ではCO2の寄与率が高い傾向にあった。なお、準好気性埋立地において、N2O放出量が他に比べて多かったが、CH4放出量が極端に少ないことが分かった。
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